【経理の仕事で役立つ!】使えるようになっておきたい、時短のためのExcel関数とは??
こんにちは、ひめのです。
以前、『(経理キャリアパス) 経理の仕事をするなら抑えておきたいExcel関数3選!』というブログを書きました。
今回は、それよりももう少し難易度が高い関数を紹介します。
難易度は上がりますが、きっと経理の仕事の時短に役立つと思いますので是非知っておいていただけたらと思います。
経理の仕事で時短に役立つExcel関数とは??
まずおさらいです。
以前のブログで紹介したExcel関数は、次の3つでした。
■SUMIF
→条件を指定して集計が可能)
■VLOOKUP
→単価などマスタとして利用したい情報を検索して抽出
■INDIRECT
→セルを文字列指定することにより、セルに入力したシート名を指定して値を表示することが可能
今回紹介する、使えるようになっておきたいExcel関数は次の4つです。
■MATCH
■INDEX
■IF
■OFFSET
MATCH関数
指定した値が検索する範囲のどこに位置しているか、列又は行を示す数値を返してくれます。
この関数単独で使用するというよりは、VLOOKUPやINDEXの関数と組み合わせて使うことが多いです。
例えばVLOOKUPの場合、検索する列番号を指定することになりますが、この列番号を直接入れると絶対値となってしまう関係から、どこへコピーしてもインプットした数字の列番号となります。
MATCH関数を活用することで、参照したい検索先の列項目を検索値として一定のセルを指定することによりその列番号を取得することができます。
したがって、検索先の列数が変わっても、MATCH関数により列番号を取得していれば自動的に列番号も可変されますので、検索結果が狂うこともありません。
INDEX関数
使い方は2つあり、指定したセルまたはセルの配列の値を求める場合と、指定したセルの参照を求める場合です。
今回説明するのは後者の「指定したセルの参照を求める場合」です。
検索させる関数という意味ではVLOOKUPと似ていますが、INDEXの場合の特徴は、指定した行と列がクロスするセルの値を返してくれるところにあります。
利用シーンとしては、ある明細データの縦横を入れ替えるなど、必要な項目だけをピックアップして仕訳のインポートデータを自動で作成できるようにする場合が考えられます。
あらかじめ関数を組んでおけば「あるシートに元データを貼り付けるだけで仕訳インポートデータが出来上がる」といったことも可能になると思います。
IF関数
こちらは使ったことがある方も多いかもしれません。
IF関数は条件関数で「もし〇〇がAだったら●●、そうでなければ▲▲」といった条件を指定することで返す値を変えることができます。
IF関数を複数組み合わせることで複数条件に対応することも可能です。
IF関数は単独で使用することもあれば、他の関数と組み合わせて使用することもあり、特に分析業務などで比較的業務の中でも多用する関数とも言えます。
ただし、条件が複雑になりすぎるとメンテナンスが大変になるので、その点が注意しなければならなところかと思います。
OFFSET関数
最後はOFFSETです。
OFFSETは範囲を指定できる関数です。
範囲を指定できると何が良いかというと、例えば集計関数を利用する場合、その範囲を可変させることができるところがOFFSETの利用メリットです。
一番馴染みのあるSUM関数を例にすると、ある範囲をSUMで集計した後、最後の行に複数行を挿入すると、その挿入した行はSUMの範囲から外れてしまいます。
範囲から外れていることに気づかず集計結果を間違ってしまったという経験をした方も多いのではないでしょうか。
OFFSET関数を利用するとSUMの範囲指定が可変化され、行を増やしてもそれに合わせてSUMの範囲も変わってくれるので、集計漏れが防げます。
また、SUMIF関数を使う際もOFFSETとMATCHを組み合わせることで、集計範囲を可変化することができ、月別など複数にコピペしたい時に便利です。
大事なことは、本当に時短となるか「業務フローをイメージして」使うこと
むやみやたらに関数を組みあわせて利用しても、運用時のメンテナンスに時間がかかってしまったり、そもそも関数で計算等する前段階の作業的に時間をかけることになってしまったりと、結果として時短になっておらず複雑な計算式を組むことでただ自己満足するだけの作業となってしまっては本末転倒です。
大事なことは、まずは自分たちの業務について以下の2点を確認することです。
・今行なっている業務・作業の無駄や改善点はどこにあるのかを把握すること
・業務・作業の一連の流れの中でルーティン化している部分を明確にすること
特に、経理業務では、毎月同じことの繰り返し業務となる部分が多分にあります。
同じことの繰り返し作業であれば、ルール化して自動化しやすい作業になりますので、Excelの関数を駆使して作業の時短を図ることが可能です。
「コピペを繰り返している作業はないか」「列と行を入れ替える作業をアナログな方法でやっていないか」「目的のデータ作成までに幾つもステップを踏んでいないか」などを検討し、例えば3ステップ踏んでいた作業を、関数を組んで仕組化することで、1ステップで作業が終わるように改善できるように、業務・作業そのもののフローを細かく把握することが重要です。
(まとめ)関数のスキル以上に想像力が重要
以上が、経理の仕事で時短に役立つExcel関数の紹介でした。
関数そのものを使えるようになること以上に、どのような目的の際に効果を発揮できるかという想像力が重要になってきます。
大袈裟に言うと「業務フローをデザインする力」が大切になります。
これはExcel作業に限った話ではなく、業務のシステム化でも言えることであり、どのようなツールを使うにしても、組み込む業務フローをいかに既存から組み替えていくかという業務のデザイン力が求められます。
そして、うまくデザインできるようになれば、場合によっては今まで1時間かかっていた作業が10分で完了することだって可能になります。
いつまでも同じことを同じ時間かけて仕事するのではなく「どうにか改善の余地はないか」「それには自分のスキルは足りているか」ということを常に考えていくことが必要ではないかと思います。