財務経理の実務をラクにする方法!?・・・締め日を作るとラクになります
こんにちは、ひめのです。
経理担当者がいてもいなくても、支払業務や入金管理などの財務経理に関する実務は日々こなす必要がありますので、できるだけラクにしたいと思う人は多いと思います。
また、実務の先には仕訳の入力などが控えていますので、実務の仕方によっては、あるところでは問題なくても、その先の実務で誰かに負担がかかる可能性もあります。
実務がラクになるサービスやツールはありますが、その前にやるべきことがあり、それは「ルール化」です。
実務がルール化されずにいると自ら煩雑にしてしまいかねません。
したがって、まずはルール化の第一歩として「締め日」を作ることから始めてみてはいかがでしょうか。
締め日を作ると実務がラクになる!?
実務の締め日を定めておくと、毎月の実務のスケジュールが組み立てやすくなり、その締め日に合わせて資料をまとめる等しておくことでルーティン化することが可能です。
事務の省力化が可能となるサービスを導入するにしても、まずは元々の業務の交通整理から始めなければ望む効果は得られません。
では、締め日の決め方の例を紹介したいと思います。
支払業務
支払日をいくつも設けたり、または設けなかったりすることは実務上良くありません。
個人的にはひと月の中で2回から3回程度の支払い日の設定が良いかと思います。
「10日、15日、末日」や「25日と末日」などが設定の候補としては多いのではないでしょうか。
通常まともな会社であれば、末で締めた請求書が翌月の初旬に送られてきますが、一般的には末日期限となっている場合が多いと思いますので、請求書を溜めていって末日にまとめて支払うように業務をルーティン化しましょう。
取引先への支払い日と給与の支払日は分けておいた方が、事務が集中しなくて済みますし、資金繰りに余裕があるのであれば、事務負担の集中を避けるという意味では取引先への支払いも2回に分けるという方法もあります。
支払日をきちんと自社の中で決めておかないと、払ったものと払っていないものの管理がぐちゃぐちゃになってしまって、支払い業務が煩雑になるばかりでなく、支払い漏れが急に発覚して資金繰りに影響を及ぼすこともあります。
入金管理業務
こちらが請求した代金がちゃんと入金しているかどうかを定期的にチェックすることは重要です。
予定された入金が予定通りに入ってこないと資金繰りの計画にも影響しますので、期日までに入っていないことを確認したらなるべく早めに督促を行う必要があります。
入金に関しては、件数にもよりますが、数日単位で入金状況を確認しながら消し混み作業を行う場合もあれば、月末にまとめて入金消し込みを行い、未入金リストを作成する場合もあります。
こちらも、月のうちでどのタイミングでその業務を行うかは予め決めておくことが大切です。
イレギュラーを作らない
違う捉え方をすると、イレギュラーを極力作らないということです。
取引先との関係もありますので、ある程度は仕方がないにしても、度々イレギュラーな実務をしていては非効率さが増してしまい、余計なところに時間を取られてしまうことになってしまいます。
イレギュラーの例を出してみると下記のようなものが該当すると思います。
■給与の前借りがある
■一つの取引で振り込みと現金払いがある
■入金と支払いの相殺がある
■設定した支払日ではない日に支払う
■立替払いをして、その後数回にわたって支払額から差し引く
■分割の入金・支払がある
など
このようなイレギュラーな対応は、仕訳入力の際に煩雑になったり、間違って入力してしまったり、管理上残高が合わなくなってしまったりという原因になります。
どうしても取引量が増えるといろいろなパターンの取引が出てくるのはある程度仕方のないことではありますが、なんでもOKとしていると、経理実務の担当者の負荷がどんどん増えてしまいます。
イレギュラーなことは間違いの元になるし、計上漏れや二重計上の原因ともなりますので、イレギュラーな対応は、そのこと自体は簡単な行為であったとしても、後の経理処理や残高の管理などで負荷がかかることを認識した上でイレギュラーな対応を許容するようにするべきかと思います。
一方で、画一的な取引パターンにすることは難しいかも知れませんので、ある程度複数の取引パターンを決めておき、なるべくその範囲内で対応するようにしておくのも良いのではないでしょうか。
あとがき
以上、財務経理の実務をラクにする方法を解説しました。
ラクにする方法は、端的に言うとまずは「ルールを作る」ということです。
なるべくそのルールの範囲で実務を運用することにより、余計な手間が掛からなくなります。
また、そのルールの上にITサービスや自動化ツールが乗っかってくるわけですので、とりあえず導入ありきの考え方は良くないと思います。