(経営と数字)起業を目指す方必見!経営で管理するべき数字の種類はたくさんある!?

こんにちは、ひめのです。
経営管理を行う上では数字の情報は不可欠ですが、一言で数字と言っても様々な種類があります。

経営に必要な数字は一括りに「会計」と表現されますが、その中身は複雑でそれぞれ特徴があります。

そこで今回は、起業を目指す方のために経営で管理するべき数字の種類について解説したいと思います。

経営で管理するべき数字の種類はたくさんある!?

経営で管理するべき数字の種類は大きく分けて次の2つに大別されます。

■決算書から得られる情報
■決算書以外から得られる情報

これから起業しようとする人など、経営に関する数字にあまり詳しくない人からすると、経営で管理するべき数字と言われると、一般的には決算書を連想することが多いと思います。

しかし決算書はあくまでも一つの情報でしかなく、経営を行う上では決算書の情報だけでは足りないため、もっと多くの数値情報が意思決定に必要になります。

特に決算書と言われるものは自分達のためだけでなく外部のステークホルダーや行政機関のためのものでもありますので、自分達の「経営」のためという点にフォーカスすると、決算書を作成する過程それ以外で経営の管理に必要な数値情報を別途得る必要があります。

では、これら大別した2つの数値情報についてそれぞれ特徴を見ていきたいと思います。

決算書から得られる情報

決算書から得られる情報の特徴を挙げると次のようなところがあります。

①一時点や一定期間の数字であり過去の情報
②複式簿記の仕訳処理により決算書を作成
③決算書という成果物は会社全体のまとまった数字

決算書は決算期末を基準とした財政状態及び経営成績を表示したものですので、過去の情報となります。

また、決算書は複式簿記の仕訳処理により作成しますので、簿記の知識や会計基準の知識、税務の知識が必要になるところが特徴です。

そして、決算書として出てくる数字は、会社全体として集計されたものですので、複数の事業を営んでいる場合には、どの事業で利益が出ててどの事業で赤字なのかというところが決算書から見ることはできません

ただし、上場会社が提出する有価証券報告書の場合は注記情報でセグメント情報が見れますので、セグメントごとの損益は確認できます。

上場していない会社は通常は税務申告のためだけに決算書を作成しますので、そういったセグメント別に集計する義務等はないため、決算書は全社ベースの数字のみが基本です。

決算書以外から得られる情報

では決算書以外から得られる情報とは一体どういうものでしょうか?

例えば次のような情報が決算書以外から得る情報です。

・部門別、事業別、案件別等の損益情報
・変動費、固定費に分けた損益情報
・資金繰りに関する情報
・金額以外の情報(KPI)

これらは、決算書を作成する過程で集計したり、決算書とは別に管理するために作成したりするところが特徴です。

部門別や事業別の損益程度であれば、会計ソフトへの入力時にそれぞれに分けて入力しておけば会計ソフトで数値を管理することができます。

決算書の情報はこれら細分化された数値が集約されて全社ベースの数字となりますので、そのような管理も可能になりますが、分け方が細かくなったり複雑になったりしてくると、会計ソフトの外で管理する方が効率的になるケースも多いです。

一方、資金繰りに関する情報金額以外の情報(KPI)は通常会計ソフトで管理はしません。

これらは、どちらかというと未来の予定や計画を管理することがメインとなる数字ですので、過去の実績を集計する会計ソフトの中に混在させることは、正確な決算書を作成する上では好ましくないからです。

資金繰りの管理は、決算書の作成と密接に関係しているところはあるものの、過去ではなく常に未来を見る管理で定期的に更新されていくものですから、決算書の作成のための仕訳入力作業よりも先行的に管理するものです。

ちなみに、金額以外の情報(KPI)とは具体的にどういったものがあるかといいますと、例えば事業の特性上、時間を管理することが業績向上に必要であれば時間を管理し、その他にも販売個数生産量人数等、売上や経費の金額を形成する要素を分解した数値情報が該当します。

自社の事業の特性を踏まえたときにどのようなKPIがあるかを検討し管理することも経営上は重要な管理となってきます。

決算書以外から得られる情報は、決算書の作成の基礎となる情報となるものの、簿記の知識がないと管理できないかというとそういうわけではありません。

会計の専門的知識が深くなくても、経営をしていく上で自社にはどのような数字を管理しなければならないかを考えて管理していくものですので、決算書の作成からは一定の距離を置いて管理されているケースも多いです。

あとがき

以上、起業を目指す方のための経営で管理するべき数字の種類についての解説でした。

決算書から得られる情報とそうでない情報とそれぞれありますが、できることならそれぞれが繋がるように管理できると良いと思います。

それぞれ繋がるように管理するためには、それこそ専門的な知識が必要にはなりますが、経営管理全体が効率的に有用な情報を扱えるようになるので、事業規模が拡大するにつれて管理方法も変えていくことが必要かなと思います。