(これから起業する方へ)起業したら経営で押さえておくべき3つの数字とは??
こんにちは、ひめのです。
起業して経営者となれば事業を軌道に乗せて発展させていくために会計数値を管理し活用していくことになります。
かといって、全ての人が簿記の知識があるわけでもなく、どのような数字を追いかけていけばわからない場合も多いと思います。
また、決算書を読めれば良いのかというと必ずしも決算書を読むことが全てではありませんので、もっとシンプルに押さえておくべきポイントは別のところにあります。
今回は、起業する方が押さえておくべき数字のポイントについて解説したいと思います。
起業したら経営で押さえておくべき数字とは??
起業したら最低限押さえておきたい会計数値はこの3つです。
■売上高
■変動費及び固定費(売上原価・販管費含む)
■キャッシュ・フロー(資金繰り)
売上高
わざわざ書く必要もないかもしれませんが、まず一つは売上高の把握です。
事業を行う以上売上を増やすことが一つの目標となります。
売上高の金額の大きさは取引規模の大きさであり、企業の規模を示す数字として捉えられることもありますので、売上高をいかに増やしていくかという点で様々なことを考え実行に移していきます。
物を販売する事業であってもサービスを提供する事業であっても、どちらも販売やサービス提供の対価を得ることで売上が計上されていきます。
売上高は営業活動の成果とも言えますが、結果だけでなく、今後どれくらいの売上を獲得していかなければならないかという将来の計画を検討し、その売上を達成するためにはどのような行動が必要かを考えるのが経営の一つではないでしょうか。
したがって、売上目標や売上予定を積み上げて管理していくことは事業を行う上では最も基本的なことであり、誰しもが行うことであると思います。
変動費及び固定費(売上原価・販管費含む)
一つの数字というには少し幅広い書き方になってますが、変動費と固定費の把握は重要です。
売上があっても、利益が出ない取引ばかりをおこなっていては、事業は発展できませんし、会社のお金もどんどんなくなってしまいます。
したがって、売上高を考えると同時に、変動費や固定費も同時に考えていくことが必要です。
売上高と比例して変動する費用を変動費と言います。
たとえば、ボールペンを販売する卸売業をおこなっていたとしましょう。
ボールペンを売るには製造元からボールペンを仕入れなければなりませんので、売上高と同時に売上原価(仕入)が発生することになります。
したがって、自社で行う事業の変動費が何かを把握し、その変動比率を算出しておくことで、売上高の計画に応じて変動費を加味するとどれくらいの利益が見込めるかということがわかります。
売上高と比例せず、何もしなくても発生する費用を固定費と言います。
固定費は、事務所の家賃や固定給の人件費などが該当しますが、事業を維持するためには最低限必要な固定費がどの程度あるのかを最初に把握しておく必要があります。
そしてその固定費をカバーできるだけの貢献利益(売上高-変動費)を得るための売上高がいくらなのかというところを知っておかなければ、いつまで経ってもお金が出ていくばかりの状況となっていしまいます。
キャッシュ・フロー(資金繰り)
最後はキャッシュ・フロー(資金繰り)です。
前段の2つは主に損益と呼ばれる指標であり、事業活動の成績としての数値という扱いと言えます。
売上が上がったとしても、その代金の入金は同時であるとは限りませんし多くの場合は後から入金されます。
一方で費用項目は売上高の入金よりも先に支払うこともあり、いくら利益が出ているからと言っても実際のお金の流れ的には手元に入ってきておらず、資金的に厳しくなることも珍しくありません。
さらには、起業当初は手持ち資金も少ないので金融機関から借入を行うことも良くあります。
そうすると、固定費だけでなく借入金の返済原資分まで利益を出さないと資金繰りが苦しくなってしまいますので、損益というよりは、キャッシュ・フローとして、毎月プラスを続けていけるかという観点で見ていかないと、事業を続けていくことが困難となってしまいます。
したがって、売上を追いかけていくことと同時に資金繰りの管理は経営にとって必須項目と言っても過言ではないと思います。
たとえお金が回っていたとしても、資金繰りの管理は必要で、緻密に行うほど効果があります。
理由は簡単で、資金の流れが見えることで、お金の使い所がはっきりしてくるからです。
そうすると、必要な時に最大限資金を投下することができたり、必要な時までに資金をプールしておいたりすることが計画的にできるようになります。
この大切さは特に起業当初のお金がない時期にしっかり理解しておくことが大切で、そのための資金繰り管理の取り組みも大事になってくると思います。
あとがき
以上が「起業したら押さえておきたい3つの会計数値」の解説でした。
会計ソフトなどで仕訳を帳簿につけていくというよりは、これら3つの数字をいかに把握し続けられるかというところが重要で、特にキャッシュ・フロー(資金繰り)に関しては、お金の流れを管理していくことですので専門的な知識云々の話ではありません。
今すぐにでも始められることですので、あまり意識できていない人はこれを機会に資金繰りの管理に意識を持ってもらえると幸いです。