中小企業経営において「資金繰り」の管理を最優先すべき理由とは

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こんにちは、ひめのです。
ブログお引越し後の最初の投稿は、「利益よりも資金繰りの重要性」について書きたいと思います。

資金繰り(キャッシュ・フロー)の管理を最優先すべき理由

「利益」はある一定の範囲で区切った期間の過去の事業成績です。
「資金(キャッシュ)」は常に未来に向かって管理し予測していくものです。

当然、企業は自らの事業で利益を生み出すために活動していますが、事業を「維持」「発展」させるためには「資金」が不可欠であることは言うまでもありません。
その点を踏まえると、経営上扱う数値情報の中で最も優先すべきことは資金繰りであると言えます。

利益情報は過去の事業活動の成果を表しているものであるため、事後的な情報であり入手できるタイミングも遅くなります。
一方資金繰りは、まさに今動いているお金をリアルタイムで管理していくものです。

つまり「来月の支払いは大丈夫か」「請求した売上は回収できているか」「借入金の返済は問題ないか」「今設備投資しても大丈夫か」といったことを、今あるお金と今後発生する入出金を想定しつつ、目まぐるしく変わる資金の状況を追いかけながら判断していかなければならないことであり、まさに経営における生命線といっても過言ではないです。

会計を経営に活かすと言いますが、特に中小企業では決算書を読み解いたり分析したりすること以前に、まず資金繰りの管理をしっかり行い、資金の使途を見極め事業をスケールしていくにはどう経営判断するべきかを考えていくことの方がより重要な要素になってきます。

利益 ≠ 資金(キャッシュ)

利益情報はもちろん大事ですが、会計上の利益は手元の資金とは一致しません。したがって、利益が出ていても手元に資金がないことが多々あり、結果として「黒字なのに倒産してしまった」という事態が発生してしまいます。

なぜ会計上の利益と手元資金は一致しないのか。

主な理由は下記のような事情があります。

・利益の中には未だ未回収の売上や未だ未払の経費が含まれた結果である
・多額の設備投資をした場合のキャッシュアウトはそのまま利益の中には含まれない
・借入れによる収入や返済も利益情報には含まれない。

利益だけを追いかけていると、これらの項目を見落としてしまい、経営をより難しいものとしてしまいます。

資金繰りの管理は会計処理よりはるかにカンタン

利益情報を得るためには「損益計算書」や「貸借対照表」を作成する必要があります。
これらは「簿記」をある程度知っていないと作成することや読み解くことが難しく、その専門的な知識を得るには相応の時間と労力を要します。

逆に資金繰り管理は、簡単に言えば小遣い帳をつけていることに近いです。
資金繰りの管理に「簿記」は必要なく、入出金の事実とその要因を把握することと将来支払うお金や入ってくるお金を記録し予定管理することで先々のお金の推移が自ずと見えるようになります。

資金繰りの管理で大事なことは専門的な知識よりもいかにマメに丁寧に継続してできるかですが、カンタンなことなのに続けられない人も多いようです。
資金繰りの管理をシステム化すると、管理がカンタンになってわかりやすく気楽に続けることができるのでお勧めです。

その選択肢の一つとして弊社が提供している資金繰り管理に特化したクラウドシステムmilestoneを選んでいただけますと幸いです。