現役アスリートに伝えたい(バドミントン) 何のために練習するのか?少し掘り下げて考えてみよう

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こんにちは、ひめのです。
現役選手は、日々厳しい練習に励んでいることと思いますが、その練習は何のためにやっているか深く考えたことはありますか?

試合に勝つためや目標を達成するため練習することは当然のことと思いますが、何のために練習するのかを少し掘り下げて考えてみると、今まで見えていなかった部分が見えてきて、よりアスリートとしての質が高まるのではないかと思います。

今回はそのあたりについてバドミントンを例に自分の経験を踏まえて書いてみたいと思います。

何のために練習するのか??

冒頭にも書きましたが、練習は試合に勝つためや目標を達成するために行なっているのは言うまでもありません。

しかしそれだけでは少し目的がぼやけてしまっていますので、もっと具体的な目的意識を持てるよう掘り下げる必要があります。

アスリートは、誰しも大会で勝ち進み良い結果を得ることを目標にします。

しかし、闇雲に練習して、よく考えずに試合に挑んでいては最後まで勝ち上がることは難しくなってしまします。

したがって必要なこととして、アスリートのキャリアとしての大きな目標や、短期的な大会での目標などに対して、どのようなプランで試合に挑み、そのためにはどのような試合をするべきか、または一つの試合に勝つためにどのようなプランどのような方法によるべきか、ということを考えなければなりません。

つまり、試合で使いたい戦術を使えるようにするためや、戦略を思い通りに遂行するために必要なレベルのテクニックやメンタル、フィジカルを高めることを目的として練習するのです。

明確な戦略プランを持ち、必要な戦術を考え、それらを遂行するためのポテンシャルを磨くために練習を組み立てていくことが大切です。

言い換えれば、今行なっている練習は「何を目的に行なっているのか」という「何」戦略や戦術に結びつけて明確化することにより、より質の高い練習ができるようになります。

何のために練習をするのかと言うことに対する結論は、「目標達成のための戦略と戦術を遂行できるレベルになるため」に練習するということになります。

ここで大事なことは2つあります。

①目標達成のための戦略と戦術を考えること
②戦略と戦術を遂行しうるレベルになるために練習すること

この二つを軸にしていくと、漠然としていたものがクリアになって色々な質が高まるのではないかと思います。

戦略と戦術の違い

戦略戦術は意味が違います。

戦略は目標達成のためのプランです。

戦術は戦略(プラン)を遂行するための手段です。

戦略の例

戦略には、一つの試合に対する戦略もあれば大会全体を通した戦略もあります。

また、団体戦での戦略、個人戦での戦略というのもあると思います。

団体戦を例にすると、相手の戦力を把握した上で、どこに誰をぶつけるかとか、先に2勝してプレッシャーかけるとか、色々戦略を練ると思います。

個人での一つの試合の戦略で言うと、前半勝負とか後半勝負といったものや、相手に体力を使わせるような戦略をとるといったことが考えられるでしょう。

もっと細かくなると、格上の相手に対して守っていては勝てないので、なるべく守らないよう攻め中心でいこうという戦略もあると思います。

また、大会全体を通した戦略については、トーナメントの山によって戦い方も変わってくると思いますが、少なくともいかに体力を温存するかと言うことが大事になるとともに、ポイントとなる試合に力を注げるように、余力を配分するための戦略を練らなければなりません。

戦術の例

戦術は戦略を全うするための手段です。

相手に体力を使わせる戦略であれば、自分より相手を動かせるような球回しをする戦術や、相手に打たせて疲れさせる戦術などが必要です。

攻め中心の戦略でいくならば、なるべく相手に上げさせるように誘うようにしたり、相手が責めに転じにくいコースに打ったりする戦術が必要になってきます。

戦略・戦術のための練習

このような、戦略のために戦術を実行するにあたっては、一定のレベルに達していなければならず、だから練習をして上達しなければ試合に勝てないのです。

相手に上げさせて打てる状況を作るためには、自ら上げずにラリーを繋ぐ技術が必要ですし、相手に走らせるラリーをするためには、相手よりも無駄なく動けるフットワークができなければなりませんし、そもそも相手よりも体力が持続できる自信がないとできない戦略です。

相手の苦手なところを集中的に狙うといっても、狙えるコントロールがなければそもそもその戦術は取れません。

また、練習では戦略を考える癖をつけておくことも重要です。

試合中劣勢に立たされた場合に取りうる戦略をいくつか自分の中で持っていると冷静な対処ができて逆転することができます。

これは状況に応じて必要な戦略をいくつもお引き出せるよう、普段から意識して考えて実行する練習をしておかなければ、本番でいきなりできるものでもありません

あとがき

何のために練習するか?わかっていただけたでしょうか。

普段の練習は、試合に勝つためや強くなるためという大雑把なものではなく、もっと緻密に考え目的意識を持ったものでなければならないと思います。

今やっているノック練習は試合のどこで活きてくるのか、この基本練習は何を目的にやっているのか、このトレーニングは何のためにやっているのか、を選手自身が意識できるようにしておかなければなりません。

そういった意識を持つことはスポーツに限らず必要なことでもありますので、目的意識を持った練習が常にできるようになれば、引退した後スポーツ以外の他の分野に挑戦してもその経験が活かされることと思います。