(中小企業向け)今こそファイナンスの視点を養おう!【ウィズコロナ時代に必要な経営力】

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こんにちは、ひめのです。
コロナ禍がなかなか落ち着かない中、自分たちで創意工夫して進んでいかなければいけないのが実情です。
いつかは落ち着くかもしれませんが、今後は今までどおりともいかない世の中になってきています。
そんなウィズコロナ時代に必要な力は「ファイアンスの視点」です。

今回は「ファイアンスの視点」の重要性とそのポイントについて書いてみたいと思います。

ファイナンスの視点が重要な理由

日本が高度成長期の時は、売れば売るほど物が売れて、やればやるほど売上が上がる時代です。

そのような右肩上がりの事業環境の中では、利益(損益)だけを追求していてもキャッシュが回っているので特に問題はありません。

しかし、ウィズコロナ時代含めた移り変わりが激しく、かつリスク社会となった事業環境の中では、利益(損益)だけを追いかけていては持続できない時代に突入しています。

利益(損益)だけを追求するのではなく、ファイナンスの視点をもって経営に挑まなければ生き残れないと言っても過言ではないと思います。

ファイナンスというと、「一部の大きな企業やM&Aを行う企業だけに関係があるのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
全ての企業に関係のある「考え方」ですので「ファイアンスの視点」を意識してこのウィズコロナ時代を乗り越えていってもらいたいと思います。

ファイナンスの視点その①【長期的な視点】

事業年度単位の損益はあくまでも途中経過です。
ここが一番問題で、長期的には累計で最終的に利益が出ていれば良いことを、1年単位で区切った結果、大きな赤字や大きな黒字を一時的に記録することにより判断を誤ってしまうことが想定されます。

1年単位で区切った損益を追いかけると次のような弊害があります。

【単年で赤字だったことによる経営判断の弊害】
事業の成果が出るまでに時間がかかる場合や戦略的に多額の投資(人材確保、広告宣伝費、設備投資)を行った場合は、見合った売上がたつまでに時間がかかり、赤字が先行します。
目先の利益にこだわりすぎると、適切な判断ができず最大の成果を得られない可能性があります。

【単年で黒字だったことによる経営判断の弊害】
単年で黒字が大きく出た場合、その黒字に気持ちが大きくなって不必要な設備投資や経費の浪費をしてしまうかもしれません。
長期的に考えた場合、数年後に大規模な修繕や設備の入れ替えがあったり、事業環境の流れの不確実性が高まっている状況があると、そこに対応できない事態が懸念されます。

つまりファイナンスの視点とは長期的な視点を持つということに他なりません。

常に右肩上がりであることが保証されている環境なら良いですが、昨今はそうはいきません。
目先の数字に惑わされることなく、より長期的な視点を持って経営判断をすることが今まで以上に求められている時代になっています。

ファイアンスの視点その②【投資の効果】

成果が出せる事業かどうかは、「事業にいくら投資し、その投資が回収できるか」または「いつまでに(何年で)回収することができるか」というところで判断します。

たとえば、『事業開始時に、資産の購入や、事業化までの準備期間に費やした資金、開発にかかった費用などの投資』がある一方で、『事業化後に事業がどのくらいのキャッシュ・フローを生み出し、どれくらいの期間で投資を回収することができるのか』という観点で見ることが大事です。

これは、単に利益が出る出ないの観点ではなく、キャッシュ・フローを追いかけるところがポイントで、減価償却費などの非資金項目は除外して考えていきます。また、営業活動以外の借入金の返済等も加味しなければなりません。

つまり、現金(キャッシュ)が手元に流入して初めて投資に対する回収が実現するわけですから、極論、事業の成果は利益ベースでは測れないということになります。

事業を行う以上は、ちゃんと投資を回収できなければいけませんし、回収できてもあまりにも期間が長い場合は考えものです。

ファイナンスの視点その③【資金の管理(キャッシュ・フロー マネジメント】

事業において発生するお金の流れを把握し、資金が枯渇しないように管理し適切なタイミングで資金を活用することが資金管理です。

「今、手元にいくらあり、今後の事業活動によりどれくらい増減していくのか」ということを適切に管理しなければ事業が行き詰まってしまいます。

全段でも解説しましたが、ただ単純に売上を上げていれば良いというものではなく、代金を回収するまでが重要です。

回収したお金で人件費や固定費を賄い、次の事業投資に使う必要がありますので、売上を得ることばかり考えてはいけないということを認識しなければなりません。

資金管理の重要性については、別のブログでも書いていますので、そちらもご参考にしていただければと思います。