ファイナンス思考を養おう!「お金を稼ぐ VS お金を使う」どっちが難しい??

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こんにちは、ひめのです。
お金を稼ぐ(=売上をあげる)ことは大変ですが、事業ではお金を使うことが稼ぐことよりも重要となることが多々あります。今回はそのお金を使う難しさについて書いてみたいと思います。

「お金を稼ぐVSお金を使う」どっちが難しい??【答え:お金を使う】

私はお金を使う方が難しいと考えています。その理由について解説したいと思います。

お金の使い道は大きく分けて二つあります。

① 事業を継続するための経常的な支出
 ・・・家賃、人件費、仕入、その他諸経費

② 事業を発展させるため(売上を獲得するため)に必要な支出
・・・広告宣伝費、設備投資、①の追加的要素

①の経常的な支出は、事業を継続していく上で必然的に発生するものなので、あらかじめ認識して準備していることが普通です。

お金の使い方について特に難しさを感じる部分は②が絡んでくることにあります。

事業を行う以上、その事業を成長発展させていくことが大きな目的です。

そのためには、様々な戦略を考え適切なタイミングでお金を使って売上を獲得する土壌を育てていく必要があります。

一方、事業発展のために大きくお金を投資すれば、その分大きなリターンを見込める可能性が出てきますが、必ずしもそのリターンが約束されているわけではありません。

お金の量だけでなく、お金の使い所を間違うとただ浪費しただけにもなりかねません。

したがって、お金の使い方を誤ると、事業を継続させるための経常的な経費を支払うことができず、倒産の危機に陥ってしまうだけでなく、大きなチャンスも逃してしまう可能性があります。

事業を発展させていくには、家賃や人件費の支払いといった経常的な支出がある中で資金が完全に枯渇しないよう、うまくバランスをとりながらも積極的にお金を使わなければなりません

この感覚が難しく、このようなことを考えることがファイナンス思考につながります。

ファイナンス思考の重要性については、別の投稿でも書いていますのでそちらも参考にしていただければと思います。

上手なお金の使い方とは?

お金を上手に使うために必要なこととは、例えば次のようなことです。

■資金について先の予定を常に見ておく
■既存事業の計画について精度を高くする
■追加投資に関する事業計画をたてて管理する

いずれにしても「自分が使えるお金が今どの程度あり、そのお金は今後どれくらい増減するのか」ということを把握・管理することが重要です。

「経常的な支出がある中で資金が完全に枯渇しないよう、うまくバランスをとりながらも積極的にお金を使う」ためには、適切なタイミングでお金を使えるように先々の資金繰りの予定を考える必要があります。

バランスをとるとは、単に資金を枯渇させないように気をつけることだけではありません。

使うお金の量(投資金額)に見合った効果が本当に得られるかどうかということを十分に検討することもバランスをとることの一つです。

たとえば、広告宣伝の効果や設備投資から得られるメリットの検討、事業拡大にあたって先行的に人員等のリソースを増やす際のボリュームとタイミングについても、しっかりと計画を練った上で判断します。

損益よりも資金を重視する

お金を上手に使えないということは、「お金がなくなってしまうリスク」だけでなく「お金を使うべきタイミングを逃すリスク」が高まります。

このようなリスクに対して「損益」だけを見ていると判断を誤る恐れがあります。

なぜなら、たとえ「今期業績があまり良くなかったとしても先々のことを考えると、使えるお金さえあるのであれば今投資すべきだ」というタイミングがあるはずだからです。

損益的に「赤字なので追加の事業投資は控えよう」と安易に判断をしてしまうと、適切な投資タイミングを逃してしまい、将来の大きなチャンスを潰してしまう可能性があります。

そうならないためにも、日頃からお金の流れを見ていく習慣をつけて先の予定を常に把握し続けることが大切で、その結果「お金を上手に使えるようになる」のではないかと考えています。