「会計の自動化」において抑えておくべき3つのポイントとは??
こんにちは、ひめのです。
テクノロジーによって、業務はどんどん自動化できるようになっており、会計実務に関しても様々な会計サービスで自動化ができる機能が増えています。
今回は、自動化で抑えておくべきポイントについて書きたいと思います。
会計の自動化で押さえておくべき3つのポイント
①利用するITツールの仕組みを理解する
→ITリテラシーの問題
②自動化する部分とそうでない部分を切り分ける
→業務プロセスの理解と見直し
③自動化した部分をいかにチェックするか
→簿記の知識の必要性
抑えるべきポイントはこの3つです。
会計の自動化が設定されてしまうと、自分の伺い知れないところでどんどん仕訳が記帳されていきます。
間違ったロジックを組んでしまうと永遠と間違った仕訳が記帳され続けます。
もし発見が遅れてしまうと膨大な量の修正も必要となるため、事前の理解や適切な運用管理が求められます。
会計の自動化にも簿記の知識は必要
会計の自動化により、会計に疎い人でも会計業務ができる仕組みを構築することができますが、会計に疎い人が利用しても間違わないようにするための事前設定が重要です。
便利な機能は、便利であることと裏腹に仕組みは複雑で、次の点においてある程度のリテラシーが求められます。
・包括的なITリテラシー
・利用するITシステム自体の仕組みに関するリテラシー
・会計実務(決算財務プロセス)に関するリテラシー
最終的には担当者は簿記の知識がなくても良いかもしれませんが、チェックする側や管理する側は必ず簿記の知識が必要です。
理由は簡単です。
どう入力すればどのような仕訳が記帳されるかを理解していないと、似たような取引でも処理が全然違ってしまうものを気づかず誤った処理をしてしまうからです。
自動とはいえ、裏で行われている処理は簿記の処理です。
扱う人(又はサポートする人)に簿記の知識がないと、その自動化で出来上がった試算表の信頼性は低くなってしまいます。
自動化しても管理するのは人である
会計の自動化が実現する具体的な機能はどんなもがあるでしょうか。
・OCRによる文書の読み込みで入力の省力化
・銀行明細のAPI連携
・貸借入力を要求しない入力フォーム
・設定による一定のルールに基づく自動仕訳
etc…
たとえばこんな機能かなと思いますが、これら使う機能についても熟知する必要があります。
どの条件で、どのように処理され、それがどこにインプットされるのかなど、使うサービスの機能をしっかり理解しなければなりません。
先ほども書いたように、自動処理は、自分の知らないところでどんどん自動処理されますので、事前のルール設定を誤ると大量に誤った処理がされてしまうリスクがあります。
したがって、自動化したとしても事前のルール設定や作成されたものについてのチェックは常に必要であり、チェックするということは簿記やそのサービスを熟知していなければならない、ということに他なりません。
自動化しても結局どこかで人の手は必要になる
結局はどこかで人の手が必要であることは変わりないため、扱う人によっては便利なものが便利に使えず「前の方がよかった」という感想になってしまうことも想定されます。
安易にITツールに飛びつくのではなく、利用については極めて慎重に導入・運用しなければならず、導入には相応のコストがかかることを認識する必要があります。
会計の自動化といっても導入コストなく最初から自動するわけではなく、また全てが自動化できるわけでもありません。
「人」が使う以上、いかに運用するかで効果は大きく変わるとともに、そもそも自動化する対象自体が自動化以前に「そんな複雑なことしなくていいのでは?」と疑うことも大切ではないでしょうか。
たとえばこういう疑問です。
全ての取引を発生主義で記帳すること自体が必要なことなのか?
もしかしたらやらなくても良いことをやっていないか?
不要なことを自動化して満足している状態ではないか?
自動化の前に、まずはプロセスの見直しや業務自体の見直しをしなければならず、そこに時間をかけなければなりません。
会計実務には取引の記録という作業があり、それが多大な時間を要している上に単純な作業となる部分も多いです。
したがって自動化する余地が多分にある中で、 これから会計の自動化・効率化を目指す方には、利用するITツールを理解し、自動化する部分とそうでない部分の切り分け、自動化したものをいかにチェックするか、という点をよく考えて自動化ツールを導入してもらえたらなと思います。