(これから起業する人へ)銀行口座は複数持つべきか、1つにしておくべきか??

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こんにちは、ひめのです。
起業して法人を設立すると、まず最初に法人名義の銀行口座を作ります。

その後、別の金融機関で銀行口座を追加で作って複数口座を持つケースがありますが、そもそも銀行口座は1つだけ持っている方が良いのか、それとも複数持っている方が良いのか悩むこともあるかと思います。

そこで今回は、その辺りについて銀行口座の使用方法の事例も含めて解説したいと思います。

銀行口座は複数持つべきか1つにしておくべきか

事業における銀行口座は複数持つべきかどうかという点について、個人的には口座数は少ないに越したことはないと思っています。

やはり口座数が増えると管理すべき口座が増えるということで業務が煩雑になりがちです。

とはいえ、どちらの場合も一長一短あるため、答えとしては「ケースバイケースで考える」ということになるのかなと思います。

まずはそれぞれの場合のメリット・デメリットについて整理してみましたので、そちらを見ていきましょう。

口座一つだけ持つメリット・デメリット

【メリット】
■一つの口座に取引の記録が集中するので管理がしやすい
■銀行に関する様々な手続き等が、1口座分なので手間が省ける
など

【デメリット】
■全ての取引が同じ口座に記録されるため、取引数が多いと管理が煩雑になる
■引き出しや振込の上限等の影響を受けやすい
■金融機関側の不測の事態で口座が使えなくなった場合に困る
など

口座を複数持つメリット・デメリット

【メリット】
■資金の使途や事業ごとに口座を分けることにより管理が明瞭になる
■資金を分散することで引き出し制限等の影響を受けにくくなる
■口座に関する不測の事態に対応しやすくなる
など

【デメリット】
■口座間の資金移動を管理しなければならない
■複数口座があると、様々な手続きが増える
など

まとめ

取引件数が少ない時や単一事業の時などは一つの口座で運用する方が管理しやすいように思いますし、冒頭にも書きましたが基本的には口座数は少ないに越したことはありません

しかし、取引件数が増えてきたり事業の特性上取引先の預り金が多かったり複数事業をおこなっていたりという場合には、複数口座がある方がむしろ管理しやすくなる場合もあります。

また、金融機関に何らかの問題が発生したときに振込や引き出しができなくなるというリスクはありますので、たった一つだけしか口座を持っていないというのは、事業を円滑に進める上では少し心配になるところかもしれません。

その他、金融機関からの借入等の取引で口座が必要になったり、取引先からの要望により特定の銀行口座が必要になったりすることもありますので、事業上口座が増えてしまうことは仕方がない場合もあります。

一番ダメなのが、口座の使途を特に明確に決めずに銀行口座を増やしてしまい、気づいたら銀行口座がたくさんあって、色々な口座に色々な入出金があり一貫性がなく、スムーズに管理できなくなってしまうことです。

口座を増やすのであれば、必ず口座の使用目的を明確にして一貫性を持って運用・管理していくべきであると思います。

複数口座を所有する場合の運用例

複数口座を所有する場合、どのような使い分けをしていることがあるのか、2つほど簡単に事例を紹介したいと思います。

1つ目は、入金口座と支払口座を分けているケースです。

入金の件数が多い場合などは、入金消し込み管理などをしやすくするために、入金用の口座を作っていることがあります。

そしてその場合は一定の金額を支払用口座に移して利用しているわけですが、資金を移すときに振込手数料がかかることを懸念する人もいます。

しかし、全体として考えた場合の管理コストや、支払口座はネット銀行にして振込手数料を節約してみたりすると、このような使い方も一つの方法と言えます。

何より、入金と支払いがはっきり口座で分かれていると管理する側はわかりやすくて業務がしやすいと思います。

2つ目は、サービスごとに口座を分けているケースです。

複数のサービスを営んでいる場合には、一つの口座に色々なサービスの入金や支払いがあると、サービスごとの資金繰りという点でよくわからない状態となってしまいます。

したがって、サービスごとに口座を分けて各サービス単独で資金繰りが回せるように管理することは一つの方法と言えます。

あとがき(おすすめの銀行口座)

最後に、管理面を前提とした個人的なおすすめ銀行口座を解説します。

個人的には圧倒的にネット銀行がおすすめです。

ネット銀行とは、店舗を持たない銀行で、良く目にするのは、PayPay銀行住信SBIネット銀行楽天銀行GMOあおぞらネット銀行などがあります。

これらのネット銀行は、振込手数料等の手数料類が安いことや、コンビニATMとの相性が良いこと、そして何より銀行口座取引をネットで行う際の操作がとても使いやすい点がおすすめです。

従来型の金融機関のネットバンキングは、個人用はわりと使いやすいものもありますが、法人口座となるとかなり使いづらい印象です。

何を重視するかにもよりますが、個人的には事業においてメインで使う口座はネット銀行が良いと感じています。

以上、銀行口座を開設するにあたっての素朴な疑問について解説してみました。正直絶対これが良いということはありませんが、自身の検討の参考になれば幸いです。